子供の頃、本当に小さかった頃、
近所の子たちとおままごとやかくれんぼ、
鬼ごっこをするような子供の頃の記憶。
両親は離婚してて、モモは父と2人暮らし。
毎日毎晩、父の帰りを待つ鍵っ子でした。
その日は日曜日で、朝からよい天気でした。
自宅から少し離れた場所で同じ社宅に住む女の子たちと一緒にいた。
その場所は木造の長屋風の建物がたくさんあった場所で、道も舗装されてないようなところ。
何の遊びをしていたかは覚えてない。
突然の出来事だった。
知らない男の人が何か言いながら現れて、
後ろからいきなり抱き抱えられた。
その人が何を言ってたかは覚えてない。
若い男の人、青年。
何が起きてるのかわからない…。
一緒にいた女の子たちが何か言ってたけど
それも覚えてない。笑っていた気がする。
抱き抱えられたまま足をバタバタしたと思う。でも無駄な抵抗。
その人の家に連れていかれた。
断片的な記憶しかないけど、アイドルのポスターが貼られていたり、綺麗な透けるカーテンが窓を塞いでいたと思う。
その青年が一人で住んでる家⁈
最初は自分でも状況がわからず薄ら笑いをしていたような気もする。
抱き抱えられたまま家の中に入るとベットに寝かされて裸にされた。そのうち大泣きしたけど、泣き叫んだら手で口と鼻を塞がれた。
息が出来なくなって苦しい。
「静かにしろ!」
苦しくて涙目で頷くと、手を離す。
外からおばさんたちが会話する声が聞こえてくると、また口を塞がれた。
「声を出すな!」
頷くけど、息が出来なくて苦しいかった。
殺されるとか、死ぬとかは思わなかったけど、
とても苦しくて手を外そうともがいていた。
そのうちおばさんたちの声が通り過ぎていき、やっと手を離された。
もっと塞がれてたら死んでたかもしれない。
レイプじゃなかったけど、裸にされたまま触られたりした。何かいじってるけど、気持ちいい訳ない。ただ怖くて言いなりになってた。
しばらくして涙も渇いてきたら青年も落ち着いてきたみたいで、モモをそのままにして座ってタバコを吸いはじめた。
服を着ていいと言ったかどうか覚えてないけど、服を着るモモに青年が紙幣を見せながら、「これを持って来い」と言われた。
「一万円札⁈」
家に帰れると思い、言う通りにするような素振りを見せた。
家に帰ればお父ちゃんがいる。
お父ちゃんに言って、やっつけてもらう!
モモの順従な態度をすっかり信じた青年を連れ、なんとか自宅まで帰ることが出来た。
「ただいま!」
家に帰るとお父ちゃんがいた。
台所で洗い物をしていたと思う。
でも何も話せなかった。
自分が攫われて、裸にされて、変な事をされたのを話さなかった。
すごく恥ずかしい事をされたと思ったと思う。
洗い物をしてるお父ちゃんを見ながら
話そうかどうか迷ったような気もするけど、
普通に会話していつも通りにした。
自分の部屋に行って窓の外を見ると、外の倉庫の前に青年が立って待っていた。
部屋の中にあった小さな箱を持って来て窓から差し出し、中に何も入ってないのを見せながら、「お金はないよ」と、声を出さないでアピールした。
青年が何か言っていたけどわからない。
その青年に向かって声を出さずに
「バァーカ」と、せせら笑ってやった。
家に帰ってお金を取って来い⁈
バカ言ってんじゃないよ。ええかげんにせえ!
裸にして変なことして、お前の女にでもしたつもりか!
今はお父ちゃんがいるんだぞ!
そんな気持ちがあった気がする。
「バァーカ」「アーホ」
悪童モモの反撃だ!
青年の顔が険しくなって何か言ってる。
モモを睨みつける。
あっかんべ〜をするモモを見て窓に近づいて来た。
「お父ちゃん!」
台所に逃げた。
でも、何を話すでもない…。
しばらくして部屋の窓に戻り、そっと外を覗いたけど青年の姿はなかった。
怖い思いをしたけど、
お父ちゃんにはずっと話さなかった。
それ以後、攫われた場所の近くには行かないようにしました。
しばらくして青年が住んでいたあたりは、区画整理で取り壊され空き地になりました。
大人になって、何かのきっかけで父にその出来事を話したことがありました。
あまりに昔の事なので話半分に聞いていたと思う。そんなに大変なことだとは思わなかったようです。
モモ自身も、何十年も前の出来事だし、当時は恐怖感もすぐに消えたと思います。
悪童だったしね😏。
小さくて弱っちいくせに威張ってた。
社宅の女の子たちには好かれてたけど、社宅では「◯◯さんの◯◯ちゃんとは遊んじゃダメだよ」と、言われる存在でした。
モモに直接言ってくる親もいたし…。
この出来事が精神的にトラウマになるようなことはなかったと思うけど、今でも忘れられない出来事です。
でもこの経験があったことで、男の人が男の人の裸を見たり触ったりすることがあるのを知ったことになると思う。潜在意識でね。
やっぱトラウマになるのかな…これが。
でも!この出来事より母親の虐待のが酷かったです。背中にムチの傷は残ってないけど、両手のお母さん指に残る灸のケロイドは死ぬまで消えないと思う。これはまた記事にしたいと思います。
薬物依存症になりやすい人には、子供の頃に虐待された経験があったり、大人の都合で理不尽な境遇に置かれたりした人が多いと聞きます。
そう考えると、モモは依存症にすでに感染していて、覚醒剤を使用することで発症したことになるのかもしれない…。