薬物依存症からの回復を目指す

モモちゃの言いっぱなし!

三人の弁護士①

モモは三度の逮捕により、三回の裁判を受けました。そして、三回とも国選の弁護人に弁護を依頼しました。最初は国選弁護制度などまったく知らなかったので、刑事に促される形で弁護士への連絡をお願いしました。

連絡をした翌日に来てくれたと記憶しているのですが、弁護士という職業の人に会うのもモモには初めてのこと、何を話すべきかもわかってなかったと思います。

30代前後の若い弁護士さんでしたが、会った瞬間から厳しい表情をされていた印象があります。

「…さん、覚醒剤をやめれますか?」

最初にこんなことを聞かれたかな…。

いろいろ話していくうちに、薬物事犯を扱った経験は数多く、しかも担当した被告人のほとんどが再犯を犯し、薬物事犯に関してはあまり被告人を信用されてないようでした。

「やめるつもりです」

そう答えたと思いますが、その時は逮捕され留置場にいることや、取り調べされている自分の状況に困惑してたので、ちゃんと返答できていなかったと思います。

本当に、モモ、何も知らなかったです。

無知ですよね。

弁護士さんは、裁判までの一般的な流れを話してくれて、執行猶予の事も教えてくれました。

薬物事犯の場合、営利や大量所持でなければ余程のことがないかぎり執行猶予になります。

 

まず最初に依頼したのは、家族と連絡をとってもらうこと。留置場には官物が貸与があるので生活は一応できるのですが、替えの下着や差し入れの事などをお願いしました。

弁護士さんからは、裁判に提出する反省文を書いておくようにと言われました。

 

最初の印象は厳しい顔で取っ付きにくい印象でしたが、留置場にも連絡をすれば来てくれて家族への対応もちゃんとしてくれる面倒見のいい人だったと思います。

保釈請求の手続きも普通は家族がやらなくてはならないのですが、全部やってくれました。

これ、珍しいことみたいです。

保釈されて弁護士事務所に行くと、笑顔で迎えてくれて体調も気にしてくれました。

留置場では面会室で座ったとこしか見てなかったので、事務所で対面すると背丈の小さな人でした。

反省文の清書を書き、裁判当日の打ち合わせをしました。

ほぼ間違いなく執行猶予になるはずですが、実刑になる場合もあるような脅しの言葉を、モモを戒める意味で言われてたと思います。

 

裁判は、争う裁判ではないので反省の意を示すのみ。弁護士さんは体格に負けず威厳ある態度で弁護してくれたと思います。

判決は1年6ヶ月執行猶予2年。

誰が弁護人でもこれは変わらない…判例通り。

 

二度目の逮捕の時に家族が連絡をしたようですが、お金がかなりかかるから国選に頼んだ方がいいと言われたそうです。

調べてみると、薬物事犯の場合100万〜200万とのこと。国選は接見回数などで報酬額が変わるそうです。

 

一人目の弁護士さんは、ちゃんとお仕事された方です。

(つづきます)