薬物依存症からの回復を目指す

モモちゃの言いっぱなし

幻覚、幻聴、フラッシュバック②

幻聴は…幻覚は…。

幻聴かもと思われるものは何度か体験してます。薬物が身体に入っている時に起きた現象ですが、ドアの外でおばさんたちの話し声が聞こえたような聞こえないような…。

いつも自宅で起きる現象ですが、モモにはこれが幻聴なのか、外の風などの音なのかよくわかりませんでした。

知り合いで幻聴が聞こえる人がいて、その人が言うには「モモさんが何か話してるのが聞こえたとか」「こう言っていた」とか、はっきり聞こえるそうです。一時つきあっていた女性もそうでしたが、一晩中起きて薬物を追加しながら使用している時に幻聴が聞こえてたと言っていました。ニュースなどで不可解な事件があると、逮捕された犯人が「声が聞こえてきて命令された」とかあるでしょ?その犯人が薬物を使用してたかどうかはわからないことが多いですが、やっていたのかな…。

すご〜く古い話しですが、最近本を読んだので取り上げます。

昭和の大事件「深川通り魔殺人事件」。

1981年東京の深川で4人を殺傷した通り魔事件です。今の若い人は知らないと思いますが、当時はドラマにもなるほど社会に衝撃をあたえた事件らしいです。犯人は川俣軍司。

本の表紙にあるイメージ写真やネットで見れる逮捕時の写真を見ると年配の中年男性に見えましたが実際は29歳の男性。

川俣軍司は薬物依存症者でした。覚醒剤です。

取り調べでは、自分を苦しめる黒幕が自分の頭に電波をとばしたり、テープに録音した声をずっと流していたようなことを言っていたようです。幻聴が聞こえていたんだと思います。

裁判では精神疾患の有無などが争われ、判決は無期懲役。どこの刑務所がわかりませんが今も服役中とのこと。4人も殺傷して何故死刑じゃないの?と、疑問を持った方は佐木隆三さんの本「深川通り魔殺人事件」を読んでください。

時代が古いですが、覚醒剤の尿検査のことも詳しく書かれていました。

裁判で川俣軍司は犯行当時、覚醒剤は使用していないと最後まで答弁していたとあります。

逮捕時、尿検査で陽性反応が出たようですが、刑が確定した後もそれを貫き通したそうです。

本の最後の方に、覚醒剤をしてないのは本当で、社会に対しての違法薬物抑止効果のために、覚醒剤を使用したことで事件を起こしたことにしたのかもしれない…ともありました。

 

幻覚は一度だけあります。

幻覚が見えていた人はモモのまわりにはいませんでしたが、薬物を使用して何日も寝てないと見えるらしいと言ってる人がいました。

薬物を使用した翌々日。

睡眠も少しとれたので、残り少なくなったネタを朝から使用しました。懲役を経験後は薬物を摂取して外出することはほとんどなかったので、その日も自宅でお遊びしました。

一度追加したけど、量は微々たるもの。

夕方、何かドアの外が気になりドアスコープを覗く…。よく一緒に使用していた人がやっていた行動なので、もしかしたら依存症者特有の行動かもしれません…。

音を立てずにドアに近づきドアスコープを覗くと、外に誰かがいるように見えました。しかも小声で何か話してる。

「え!警察?」

静かに後退りしてベランダ側の磨りガラスを見る。サッシを開けて外を見たけどいつもの風景。恐る恐る再びドアスコープを覗くと太り気味な女性がいるように思えました。

まだ外は少し明るさもありましたが、テレビを消して部屋の中でじっとしてました。

モモは3回の逮捕がすべてガサ入れおはよう逮捕だったのですが、1度目と2度目はドアを開けたら刑事たちが入って来たので、ドアの外に警察がいると勘ぐり始めてました。

そのうち外は暗くなり、玄関の小さな明かりだけで部屋には電気をつけず、暗い部屋の中でいろいろ考え始めます。

「ベランダ側は誰もいないから今ならベランダから逃げることができるかも…」

そしたらベランダ側からも声が少し聞こえてきたような気が…。不安になり窓を凝視すると、部屋の小窓に何やらパインダーのような物が置かれた影が見えて、人間の指が窓を触るのが見えました。

「ヤバい、どうしよう…包囲されてるかも」

たしかに見えていました。

小窓は段ボールの様な物でちょうど半分くらいを目張りされて、ベランダ側のサッシにも何か立てられかけて人のヒソヒソ声がする。

自分でも、何してるんだろ…っと自問自答しながら部屋の中を抜き足刺し足で歩いていました。いろいろ考えて思いつき、近所に住んでいて普段から仲良くしてもらっているおばさんに電話した。

「すいません、変なお願いなんですが、ドアの前に誰かいるようなんですが、確認してもらっていいですか?」と、丁寧にお願いしました。

おばさん、快く頼まれてくれて確認してくれたら誰もいないとのこと。ベランダ側にも誰もいない。そこでまた勘ぐり始めます。

「おばさんは、きっと警察に口止めされてるに違いない…あぁ〜また逮捕されるんだ〜」

もう逃げ場はない。そこでモモがとった行動は…残りのネタを全部食べることでした。

量もあまりなかったので何も変化なく、しばらくじっとしていたら家族からの帰宅メール。

メールや電話のやりとりもしていたので、心配しながら帰って来ました。

ドアの鍵が開く音がして家族が帰宅。

「誰もいないよ?」

そうです、すべて幻聴と幻覚と勘ぐりでした。

 

幻覚のイメージはテレビや映画の再現ではモヤモヤした感じでしょ?モモが初めて見た幻覚ははっきりしていてリアルでした。

すべて脳が起こしている現象ですよね。

後で考えてみると、それでも冷静な行動をしていたと思います。外に逃げたりしなくてよかった…外に出てたら挙動不審者で本当に捕まっていたかもしれないです。

その時は過度な薬物使用でもなかったし、多少は寝不足だったかもしれないですが、幻覚が見えたのはショックでした。

知り合いに話すと「それ、ヤバいですよ」って

言われました。自分も言うセリフだと思いますが、それ以後、使用していても幻覚を見ることはありませんでした。

 

先日、大学生が飛び降り自殺をした報道がされていました。そして体内から大麻成分が検出されたと言われています。

テレビ報道なので真偽は不明。

ネットでは大麻も幻覚や幻聴があると書かれています。

それが本当なら、その大学生はどんな幻覚幻聴を体験して飛び降りたのか?